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PTA理事会講演~ 「黎明の日々」ができるまで~ 校長特別顧問 天野隆司

『黎明の日々』 天野隆司 著 千葉日報社
価格:¥1,620円(税込)
販売場所: 八街駅前 誠文堂書店  そごう千葉店9階三省堂書店
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PTA理事会講演 〰『黎明の日々ができるまで』〰

6/21 PTA理事会講演
校長特別顧問 天野隆司

 皆さんお早うございます。本日は、PTA理事会の貴重な時間を20分頂き『黎明の日々ができるまで』という題でお話しをさせていただきます。宜しくお願いします。

 『黎明の日々』は、昨年5月に準備に取り掛かり約1年1か月、漸く完成し、6月10日に千葉日報から出版しました。そして、6月15日(日)の千葉日報朝刊の紙面でも大きく紹介して頂きました。先ず、本の出版に当たり全面的にご協力して頂きました西村理事長・校長に感謝致します。ありがとうございました。また、本の題字を書いて頂きました中野茂子先生にもこの場を借りして御礼申し上げます。

 さて、私は縁あって7年前に民間(銀行員)の世界から未知の教育界に飛び込みました。教育界に飛び込んだ詳しいいきさつについては、本書第一章に詳しく書かれていますので、ここでは割愛します。しかし、これまでの人生の中で、大勢の人前で話をするのは、中学生時代生徒会役員として全校生徒の前で話した時以来初めてのことでした。校長になって初めて知ったことですが、校長として人前で話をする機会は想像以上に多くありました。入学式、卒業式、全校集会という学校行事はもとより、部活動、PTA、八街市関連行事及び地域貢献活動など様々な場面を経験しました。一方、校長として、生徒、保護者の皆様及び本校関係者の方々に直接接する機会は限られていますので、挨拶は、自分の思いを直接伝える絶好のチャンスと捉え、最も大切にしました。校長の仕事の五分の一程度を、挨拶の原稿つくりに費やしました。そして、私は、教員免許を持っていないことから、31年間の民間での様々な経験、二人の子供を育てた父親としての経験、小さい頃からの人生経験に基づき、出来るだけ話をする相手の目線に合わせて、「豊かで有意義な人生を送る為のヒントとなるメッセージ」を伝え続けました。最初は、2007年4月の始業式で最後は2013年3月の終業式でした。私は学生時代弁護士を目指し、その後銀行員となり、縁あって、本校の校長となりました。本校校長を引き受けました最大の理由は、「人生最後の仕事として、社会貢献を果たしたい」という強い思いでした。この6年間で、様々な多く人との出逢いがあり、様々な場面で民間人として私なりのメッセージを伝えることができました。

一方、2007年4月~2013年3月までの校長在任六年間は、少子化の進行、公立高等学校の授業料無償化、新型インフルエンザの大流行及び東日本大震災など厳しい環境下での学校運営の中、全てを投げ出したくなるような状況に何度も遭遇しましたが、私を応援して下さる教職員、生徒、ここにいらっしゃる保護者の皆様、中学校及び地域の皆様、本校関係者の皆様の協力の下、改善・改革を進めた結果、「より魅了ある学校つくり」を推進することができました。そして、改善・改革の過程においても私なりのメッセージを関係者の方々に伝えることができました。

こうして過ごした6年間の教職員、生徒、保護者の皆様、中学校、地域の皆様並びに本校関係者の皆様に様々な場面で私が送ったスピーチ及び寄稿文は300以上となりました。そこで、昨年5月に西村理事長・校長より、メッセージ集を残して欲しいとの依頼を受けたのが、今回の出版のきっかけです。当初は、ここにありますような簡単なメッセージ集を作ることから始まりました。私は、不器用なので、スピーチはすべて原稿を作成し、USBに保存してありましたので、編集自体は比較的簡単でしたが、約3か月をかけて、編集作業を終えたところ、分量として900頁にもなりました。この時点で理事長・校長より、これだけのものであるならば、千葉日報社の力を借りて単行本を作ることを勧められました。

単行本にするに当たり、300以上のスピーチ及び寄稿文すべてを何度も読み直し、スピーチ及び寄稿文をテーマ毎に並び替え、数を半分に絞り、更にそれぞれのメッセージに対し、当時の背景、自分の気持ち、生徒、教職員などメッセージの相手スピーチ後の反応を回想した文章を新たに付け加え、物語性を持たせました。従いまして、『黎明の日々』は、私の校長在任6年間で出逢った多くの方々への感謝の意味を込めて、「豊かで有意義な人生を送り、幸せになる為の応援歌」と「より魅了ある学校を目指して、改善・改革を進めた苦難の6年間の軌跡」(黎明イズム)をまとめたものです。

 更に具体的に御話ししますと、本書は大きくは、第一章「伝統の黎明イズム」第二章「天野隆司メッセージ集」第三章「本という宝物」という構成となっています。

第一章では、「黎明イズム」について、私と西村清理事長・校長が熱く対談しています。「黎明イズム」とは、厳しい経営環境の中で、本校が大切にしてきた考え方(建学の精神、不易と流行)本校独自の改善・改革・学校運営などのことです。本校が生き抜いて来ることができた「秘密」がそこから紐解かれます。

第二章では、私の校長在任6年間での300を超えるスピーチ、寄稿文の中から、(1)人生の応援歌として「豊かで有意義な人生を送る為のメッセージ」、「より魅力ある学校生活を送るためのメッセージ」、(2)黎明イズムとして「より魅力ある学校つくりのためのメッセージ」、「本校のステークホルダー(保護者、同窓会、後援会、中学校、進路先、地域)に対するメッセージ」として、129のメッセージを掲載しています。

第三章では、私が校長在任6年間で「校長のお奨め本」として生徒に紹介した80冊の中から45冊を紹介しています。

 全ての章に共通するテーマは不透明・不確実な時代を「生き抜く力」です。現在、日本を取り巻く環境はますます複雑で厳しくなってきており、私達は、不確実・不安定な時代に生きています。そのような状況の中を生き抜いて行く上で、本書が少しでも読者の皆様のお役に立てれば幸甚です。

 最後になりますが、私は、この本をきっかけに在校生、卒業生、教職員、ここにいらっしゃる保護者の皆様並びに本校に関わる全ての人達が「本校に対して更なる誇りをもっていただきたい」という強い思いをこの本の中に込めました。今日の私の話をお聞きになり、少しでもご興味・御関心をお持ちになられましたら、是非一度お読み頂きたくお願い申し上げます。そして、忌憚のないご意見を頂ければ幸甚です。人生62年を通じて、教育や本の出版には素人です。内容につきましては、至らない点もあるかと思いますが、全力投球の1年間でした。お忙しい中、一度お読み頂き、本校のこと人生のことについて、もう一度考えていただくきっかけにし、本校の更なる発展に力をお貸し下さい。お願い申し上げます。

以上

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講演終了後、サイン会を実施。