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校内読書コンクール

校内読書コンクールを夏季休業中の課題として実施しました。
読書感想文を担任が審査し、次に図書部の先生による審査、そして管理職による審査を経て受賞者が決まりました。
最優秀賞を読書奨励費として寄付して頂いた原文枝賞とし、さらに優良賞を天野元校長の名前をとり天野隆司賞としました。

永遠の0   火花   拉致 人間失格

【最優秀賞・原文江賞】
3年C組 林 桃子 「永遠のゼロ」を読んで

【優良賞・天野隆司賞】
3年I組  桜井 崇 「火花」を読んで
2年A組 浮貝 きり 「拉致と決断」を読んで
1年E組 小林 珠緒 「人間失格」を読んで

~ 校内読書感想文コンクール全体講評 ~

「撰者の目」  理事長・校長 西 村  清 先生 

今回のコンクールからは、感想文を過去の校長並びに図書部のお勧め本から選んでいただくことを原則としました。また表彰作品には最優秀賞、優良賞、努力賞と今後の読書の励みとなるようにも工夫いたしました。さらに昨年はこの読書感想文コンクールは夏休みの課題という側面でしたが、冬休みにはノーベル平和賞受賞のマララさんの和訳文提出、春休みにはユーモアあふれる川柳コンテスト実施といったように、知的な刺激となるホームワークへと発展した背景ともなりました。一次選考を行われた担任の先生方、二次選考を行われた図書部の先生方、御苦労様でした。提出した生徒諸君の健闘を讃えると共に、先生方の御苦労に感謝いたします。

さて、今回の受賞作品からは、生徒諸君が多様性の時代のなかで、若い感性を利かせて実によく目を走らせて、本を選びかつ深く読んでいることに感心いたしました。受賞作の「永遠のゼロ」はベストセラー作品であり、原作は映画化やテレビドラマ化もされましたし、戦争と平和、若い人が過去をたどる形式、戦後70年を区切りとするときに好著としてお薦めしたことに、よく反応していただいた上に、物語のポイントをつかんで優良な感想文になっていたと思います。また芥川賞を受賞したばかりで話題性もある「火花」、国際関係や家族といった重要なテーマを含んだ「拉致と決断」、さらに昨年、今年と複数の生徒が力作を提出された「人間失格」など、今後の読書傾向に良い影響を与えるだろうと感動いたしました。努力賞の皆さんも完成された文章でなくても、著者の訴えたいことを捉えていましたが、読み込み方にもう一歩というところが努力賞となったとご理解下さい。

お勧め本や朝の読書週間、図書館の充実など、黎明高校の知的財産は少しずつ増えて参りました。それは何と言っても生徒一人ひとりの内面の充実が第一です。全校生徒が、まず好きな本から、そしてバランスよい読書をされますよう期待しています。