今月の推薦図書

スタートライン

新入生の皆さん入学おめでとうございます。また、2・3年生の皆さんも新年度が始まり新たな夢や目標を持って、「スタートライン」に立っていることと思います。昨年度、本校は創立90周年を迎え、様々な記念行事を行いました。新年度が始まり、創立100周年に向けて、更により魅力ある学校に飛躍する年にしたいと思います。そういう意味では、皆さんと同様、本校も新しい「スタートライン」に立ちます。
さて、今月の私のお勧め本は、喜多川泰著『スタートライン』(一歩踏み出せば奇跡は起こる)です。この本は、皆さんと同世代の18歳の高校生が主人公との瑞々(みずみず)しい恋のストーリーとともに送る希望と勇気のメッセージです。東日本大震災以降、大人たちの中に流れている日本の将来に対する不安が、子供たちの将来の希望の光すら奪おうとしているように感じられます。そのような中で若い人たちは、将来に不安を抱いていたり、目標を持てなかったり、何を目標に生きて良いのかわからなくなってしまったりすることもあると思います。筆者は、この本のあとがきの中で、「人の人生は将来のことを計算して、その通りに進めようとしても、決してそうならない。人の未来は、私たちが思っている以上に劇的で、感動的で、奇跡的な脚本を用意して待っている。したがって、計算より情熱をベースにして行動を繰り返し、その結果もたらされる『出会い』を大切に生きていくことが、幸せへのいちばんの方法だ。」と言っています。皆さんも将来に対して不安があると思いますが、この本と出合うことでそれぞれの「スタートライン」から一歩踏み出して下さい。

推薦者 学事顧問 天野隆司

出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン