今月の推薦図書

ブラバンキッズ・ラプソディー

今回私が推薦する本は、石川高子著「ブラバンキッズ・ラプソディー 野庭高校吹奏楽部と中澤忠雄の挑戦」です。この本は、今は無き神奈川県立野庭高等学校の吹奏楽部が、中澤忠雄という運命の師と出会い、わずか半年で関東大会出場、翌年には全国大会で金賞を受賞するまでの汗と涙の青春を記したノンフィクション作品です。有名楽団のチューバ奏者だった中澤忠雄は40代半ばで事故に遭い、その後遺症によりオーケストラでの現役奏者を断念して自宅で音楽教室を開いていました。その彼があるきっかけから野庭高校吹奏楽部の指導者となり、弱小吹奏楽部を一から育て上げ、翌年には吹奏楽の甲子園といわれる普門館での演奏をするまでとなりました。独特の音色は「野庭サウンド」と称され、今なお伝説のバンドとしてその名は有名です。

今皆さんは日々の生活の中で何かに熱中して取り組んでいることはありますか?ただ何となく1日を過ごすのではなく、どんなことでもいいので熱中して取り組めることを是非見つけてほしいです。皆さんの高校生活が少しでも充実したものになるように、何かのきっかけになればと思いこの本を推薦します。興味のある人は是非一度、図書室に足を運んで手にとってみてください。

出版社三五館