今月の推薦図書

完訳 ファーブル昆虫記 第1巻 上

今回私が推薦する本は、ジャン=アンリ・ファーブル 奥本 大三郎 訳「完訳 ファーブル昆虫記 第1巻 上」です。少し大人の視点から、昆虫や自然について考えてほしいと思い、この本を選びました。この本は、全10巻(20冊)で出版されています。みなさんの中にも、ファーブル昆虫記を読んだことのある人がたくさんいるのではないでしょうか。でも、それは、たぶん小学生の頃ではないですか?小学生の頃といえば、きっと校庭でたくさん遊んだり、休みの日には家の近くの公園や空き地などで虫を探したり、とにかく自然の中で遊ぶことが多く、自然が身近で、そんな生活の中での読書体験だったと思います。高校生になってからはどうですか?黎明高校は、高校としては自然に恵まれていると思いますが、それでも、小さかった頃のように自然の中で遊ぶことは少なくなっていると思います。小さいころを思い出しつつ、この本を楽しんでください。翻訳は、ファーブル研究の第一人者である奥本大三郎です。「NPO日本アンリ・ファーブル会」の理事長として、また、「虫と詩人の館」の館長でもあります。「<虫の詩人>の作品を、できるだけ解りやすく、耳で聴いて理解できる日本語に訳そうと骨身を削った・・・。」と語る訳者のその言葉を、ぜひ、分かりやすいイラストとともに楽しんでください。

出版社集英社