今月の推薦図書

女人開眼抄

筆者が日本の全女性に願うことは、「女性として生まれてきたことの幸せを、人生の晩年に至って心から喜べるような女性になっていただきたい」に尽きるそうです。森信三著『女人開眼抄』の中で真に生きがいのある生き方とは「自己に与えられているマイナス面をプラスに逆転し、反転させて生きること」で、「渾身の力をふるってそこから脱出しようと努力すると思いもよらなかった新たな局面が、輝かしいプラス面として出現するのです」と書いています。わかるような気がしますね。そして「人間形成上不可欠な三大要素」とは、①血による遺伝的な要素、②師または人生の先達ともいうべき人、③逆境すなわち人生の苦難、を言うのだそうです。「?」と思うかもしれませんがP.11~P.14を読むとよくわかります。また、こんな指摘も。「コトバを慎むということは我々人間にとっては、修養の初めである」。さて、女性の幸福な生き方については、P.32からの『日常の三つのたしなみ』『男子教育と女子教育』『恋愛』『結婚』『気品と働き』『おしゃれ』『言葉づかい』『男女交際』『家庭』『主婦』『しつけ』等の中で示されています。あたりまえなことをいつのまにかしないでいる自分に気付かせてくれる本でもあります。「大人の女性」になった時のためにそばに置いておくだけでも黙って指南をしてくれる本です。

 

出版社致知出版社