今月の推薦図書

日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか

2020年の夏季オリンピック開催の決定によって日本は人気が高くなったのでしょうか? いえ、そうではありません。古くは“黄金のジパング”ともいわれた東洋の不思議の国であり、近代の世界八大文明の国の一つにも数えられた“ニッポン”は、これまでも世界の人々の興味の的でした。人は誰でも自分が生まれた国(祖国)を愛しています。その心を“愛国心”と呼びます。でも、戦後の日本では愛国心をタブーとしてきました。おかしなことです。戦争とは勝利者だけが正しいのではありません。そして、先の大戦で敗者となった日本だけが悪いのでもありません。双方に非はあるのです。また、戦争は悲劇しか作り出しません。あってはならないことです。でも、今でも日本人が愛国心を口にすると、それを非難する一部の国や人々がいます。彼らは全てのアジアの国々が日本を非難していると言いますが、それが嘘であることがこの本を読めば分かります。少し前に富士山が世界文化遺産に登録されたのに続き、今度は“和食”が世界無形文化遺産に登録されました。今、世界は何度目かの“日本ブーム”に沸いていると言えるでしょう。真の国際人とは、まずは自分の国について誇りをもって語ることができる人だと私は思っています。今、世界のほとんどの国々は明らかに“日本的”なものに興味を持ち、称賛しています。戦後、学校では教えることができなかったことを、この本竹田恒泰著『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』から学ぶことができるでしょう。

出版社PHP新書