今月の推薦図書

新入生の皆さん入学おめでとうございます。また2年生、3年生の皆さんも新年度が始まり、新たな「夢や目標」を持ってスタートラインに立っていることと思います。

さて今月のお勧め本は、妹尾河童著「少年H(上下)」です。戦争を題材にした書物は多くありますが、この本は太平洋戦争の末期、皆さんとほぼ同世代の少年を中心に家族、友達、地域の人々など一般庶民の目線で戦争を捉えた貴重な物語です。映画にもなり、公開されました。私も戦後生まれなので戦争の体験はありませんが、この本を読み、「戦争の怖さ」「平和の大切さ」「人の命の大切さ」などを再認識しました。また、一般の庶民がどういう形で戦争に巻き込まれていき、そして一般庶民が戦争をどのように捉えていたかが良く分かりました。日本が負けたことを知った少年Hが思わず「良かった」と本心を言う場面がありますが、このように感じた日本人は多かったと思います。皆さんもこの本を読み、「戦争の怖さ」「平和の大切さ」「人の命の大切さ」などについて考えて下さい。

出版社講談社文庫