今月の推薦図書

サンタクロースのおてつだい

今回私が推薦する本は、『サンタクロースのおてつだい』(ロリ・エベルト著 ポプラせかいの絵本)です。この絵本を推薦する理由は3つあります。1つ目は、この絵本を読んで皆さんに穏やかな気持ちになってほしいからです。誰かに優しくするためには、まず自分自身が優しい気持ちにならなければなりませんからね。この絵本からは家族の温かさが伝わってきます。主人公はオンヤというかわいい女の子です。文は主人公オンヤの母が書きました。彼女は現在、雑誌や広告などのスタイリストとして活躍しています。また、写真は写真家であるオンヤの父のものです。彼の写真はジオグラフィックやニューヨークタイムズ紙にも掲載されています。この絵本は自然の中で遊ぶオンヤの姿を大切に思う両親の思いから生まれました。2つ目は、良い絵本の選び方について知ってほしいからです。卒業後に幼児教育へ進む人は覚えておくと良いでしょう。絵本の選び方のひとつに「文を読まずに絵だけでもその物語の内容が伝わってくる」というものがあります。この絵本はそのような点からも見事です。3つ目はこの絵本から様々な可能性を感じて欲しいということです。絵本作家は大人です。読み手は子どもに限りません。この絵本がどのように作られているか、そしてどのように読むか。幼児教育に進む人だけでなく、様々な観点から自分の進路とも関連させて考えてみてください。