今月の推薦図書

わたしはマララ

今月は教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女マララ・ユスフザイ著『わたしはマララ』をお薦めします。先般の冬休みの宿題として、マララさんのノーベル平和賞受賞時のスピーチの一部を1・2年生に和訳していただきました。英文を訳しその意味を日本語で書くことでそのスピーチの深い意味を一度は考えるところに宿題提出の意義があったと私は考えています。提出された全ての文章に目を通して強く感じたことは、皆さんが同世代の人間としての熱い思いや豊かな想像力、そして支援したい気持ちに溢れているということです。また中には訳文途中で折れてしまった方もいれば、誤訳してしまった方もいましたが、皆さんがチャレンジしたことに私は嬉しく思いました。パキスタンの教育事情、宗教と教育への考え方、銃撃事件とその後の治療、教育のためにさらに立ち上がる彼女の力強い姿勢など、長編ではありますが実にしっかりした訳文で出来上がっています。今度は英文和訳ではありません。ノーベル平和賞に至る経緯は、この著書を読むことで理解が深まることと思います。ぜひ同時代を生きる世界の友人として、本書を読むことを勧めます。

推薦者 理事長・校長 西村 清 先生

出版社学研マーケティング