今月の推薦図書

何者

暑かった夏が終わり、いつの間にか秋がやってきました。秋の夜長は、携帯電話やスマートフォンを手放して読書をしてみませんか?実りの多い読書の秋にしてくださいね。

さて、私がお薦めする本は朝井リョウ著『何者』(新潮社)です。この本は、就職活動中の6人の大学生が主人公です。私も数年前は、この本の大学生たちと同じように就職活動をしていました。不合格の通知をもらう度に、自分のこれまでの人生を否定されたような気分になる就職活動。あの頃に抱えていた自分の中にある負の感情が、そのまま書かれているような気がします。人間は決して強くありません。その弱さとどのように関わり合っていくべきなのかを、改めて考えさせられました。皆さんもぜひこの本を読んで、自分が「何者」であるのかを考えてみてほしいと思います。

推薦者 図書部 松田 綾香 先生

出版社新潮社