今月の推薦図書

コンビニ人間

今月の推薦本は第155回芥川賞受賞作品となった村田沙耶香著『コンビニ人間』(文藝春秋社)です。現代日本の生活に欠かせないコンビニエンスストア。そのコンビニを舞台に、そこで働くいろいろな人たち、即ち現在を生きている人の一部を見事に切り取って、読者にその世界を提供しくれています。皆さんもコンビニを日々利用しているでしょうし、あるいはアルバイト経験から「そうそう、あるある」「そうだったのか、なるほど」とこの本を読んで感じることも多いと思います。また読者の中には「こういう人の考え方もあるのだな、私とは違うけど」など感じる人もいるでしょう。芥川賞は文藝春秋社が主催する、いわゆる新人賞で、前々回はお笑い芸人の又吉さんの「火花」が当選していましたね。なお著者の村田さんは、長い間コンビニで働いているそうです。

推薦者 理事長・校長 西村 清 先生

出版社文藝春秋社