今月の推薦図書

国を救った数学少女

今月の図書部のおすすめ本は、ヨナス・ヨナソン著/中村久里子訳『国を救った数学少女』(西村書店)です。人種差別の激しかった南アフリカに、天才的な数学の才能はあるけれど、貧乏なために学校にも行けない少女がいました。当然読み書きもできないその少女の名はノンベコ。そんな彼女が、一生懸命生きる中で、数々の事件に遭遇します。特に物語の舞台が南アフリカからスウェーデンへ移動する後半では、原子力研究所で掃除婦として働くノンベコが、余った爆弾をたまたま手に入れてしまったから、さぁ大変です。しかも、爆弾をめぐって彼女が出会うのは、どこか普通じゃない人ばかり…。史実にフィクションを混ぜたドタバタ騒動劇という内容のコメディ小説です。500ページ弱とボリュームはありますが、ぜひ一度読破にチャレンジしてみて下さい。

 推薦者 図書部 佐藤 信明 先生

出版社西村書店