今月の推薦図書

蜜蜂と遠雷

今回私がおすすめする本は、『蜜蜂と遠雷』 恩田 陸著 (幻冬舎)です。この本は第156回直木賞と2017年本屋大賞をダブル受賞した話題作です。書店に並んでいるのを目にした方も多いと思います。国際ピアノコンクールが舞台の群像青春小説ですが、私が紹介する理由はこのような言葉には収まりきらない、小説の力にあります。この本を手にしたらまず目次を眺めてみてください。コンクールの課題曲が並んでいます。ピアノの未経験者であっても、きっとその文字の奏でるピアノの音が聞こえてくるはずです。そして、表現の巧みさ。次を読みたいけれど、もったいなくて読むことができない。どんな展開になっていくのだろう。読みながら、ドキドキする。そんな本を読むことの興奮を味わわせてくれます。ぜひ読んでみてください。

             推薦者   4月担当:佐藤 聖子 先生

 

出版社幻冬舎