理事長コラム

第92回入学式 西村理事長・校長 式辞

入学おめでとうございます。四月一日より第五代の理事長であると共に、第十四代目の校長に就任した西村でございます。校長として新任でありますので、ご来賓、保護者、関係企業団体の皆様、改めましてよろしくご指導頂きますようお願い申し上げます。

さて先月送り出した卒業生、即ちこの学年は東日本大震災の年に入学し、被災県千葉としても大きな試練を乗り越え、あるいは本学園90周年を迎える中核学年として、進学に特別活動に大きな活躍をして巣立ちました。

そして只今入学許可をいたしました新入生249名の皆さんは震災復興の実行委員であることより、ジャパンオリンピックをその人生で迎える堂々とした希望ある学年と言えるのではないかと思っております。未来からの留学生をお迎えした本校は、創立者西村繁先生の理想教育の具現化のなかで、黎明ファミリーが一層輝くよう共に努力したいと存じます。公立学校が平等性や社会統一性を謳う中、私立学校は設立の自由、社会の多様性をお引き受けして今日まで参りました。本校を選択された皆さんを「文武両道」「師弟同行」の教育テーマのもとに、三年間お預かりするのが学校の使命であります。文武両道は、文芸から深い教養を得ることであり、武芸から颯爽とした躾を身につけることです。師弟同行は教職員と生徒が行(教育活動)を通じて「共感 ともに感動, 共汗 ともに汗, 教育 ともに育つ」を目指すものであります。

黎明高校は創立90周年を超えた伝統校であり、北総台地に根を張る地域密着・貢献型の私立学校、さらに進学校化を重視し、躾をキチンとする中堅校に変身いたしております。

今日155本の桜が皆さんをお迎えしました。日曜日まで皇居の桜や成東高校の99本の桜と同じく市民に開放して観桜会を執り行いました。これには体育会からサッカー部、野球部、文化部生徒会幹部、工学部、そして創立者西村繁先生自らが育成指導した吹奏楽の生徒諸君がライトアップや受付、来賓の誘導、演奏会を催し、約1000名の来場者にお楽しみいただきました。

八街市はかつて文豪芥川龍之介先生の未完の小説「美しい村」のモデルとされ、文中には「黎明」のフレーズが含まれておりますが、本校が美しい村以上に美しい学園としてさらに将来に大きく羽ばたくことをお誓い申し上げ、本日の式辞といたします。今後とも強くてしなやかで進歩する黎明高校をよろしくお願いします。