理事長コラム

第90回卒業証書授与式 式辞

卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。第十四代の校長として、卒業終了証書や栄光の賞状を無事にお渡しすることができました。本日ここに卒業式としての式辞を申し上げます。

皆さんには理事長時代から、一年生の時には「探してください。友人も自分の立ち位置も、部活動も全て探してください。」二年生になると「進学進路を決めて下さい。黎明高校の中心生徒としての後姿を一年生がいつも見てますね。文武両道、師弟同行を実践してください。」三年生になると「決めた進学進路に向かって頑張ってください。ラストランです。最後まで諦めないクラスメイトと共に進路を確保してください。」つまり「探す」「決める」「がんばって確保する」と度ごとの講話の中で申し上げました。昨日の卒業前日式でも申し上げました。そして今日は黎明高校と卒業生は一旦区切りをつける大事な日です。学校の良さは、卒業してからさらに深まるものと信じます。

さて若さとは無限の可能性といいますが、上級学校や世に出るとそれは次第次第に有限も責任が生じて参ります。卒業後に学部学科に入ることは、その課程であって、その先に皆さんが仲間とともに「あるべき姿」つまり理想や真理の追究への更なる努力や、出会いの運命が待つことを期待しながら、人生を歩んで行くことと思います。今日は、その経験が豊富な、ご来賓の方々、保護者の皆様、教職員全員の中で、皆さんの卒業をお祝いし、学校の価値は現役の活躍もさることながら、卒業生の充実に評価があることを実感していただければと存じます。

黎明高校は、西村繁先生が、伯父にあたる現在の県立長生高校を設立された千葉天夢先生を手本として、地域青年の為に90年以上前に創立した伝統校です。地域密着貢献型の私学として、千葉教育大賞特別賞を今年は受賞しました。また、文科省からは、ユネスコスクール優良実践認定も頂きました。さらに、生産ビジネス科は、蘇我駅前や地元ケヤキの森公園へのフラワーポットの寄贈などの活動も盛んにしております。また、二度目の高校日本一(高円宮牌)となった体育会アーチェリー部や、連続千葉県代表の吹奏楽部、ソーラーカーレースで大活躍の工学部、千葉県秋季大会二年連続ベスト4の野球部、全国レベルの書道部などの部活動。さらに、普通科において85%に達した進学実績など、すべてにわたって中学校、大学、専門学校、進学塾、企業団体、市民の皆様、同窓会、保護者の皆様と学園・学校関係者の御蔭と改めて深く感謝申し上げます。

最後になりますが、卒業生はこの学校で、あるいはここまで生きて来て得られた、それぞれの人の「絆」を第一に、今日の卒業式を「結」とし、さらに希望ある世代として、新たな「絆」を得ながら、日本復興の実行委員として、地球規模の平和を築く一員として、次の「結」があることを期待いたします。

強くて、しなやか、進歩する黎明高校は、さらに地域から全国へ、北総から世界へ羽ばたく今、本年度の卒業生が、その先頭に立つことを期待します。

毎日の通学を心配され、黎明教育にご賛同頂きました保護者の皆様、あらためてご子息ご息女の卒業おめでとうございます。
また、教職員、特に第三学年や部活指導の先生方は本当にご苦労様でした。

本日は、全てに感謝申し上げます。ありがとうございました。

2015年3月1日  千葉黎明高校 理事長校長 西村 清