理事長コラム

第98回 入学式祝辞 「~黎明の春に寄せて~」

 皆さん入学おめでとうございます。地域の仲間と共に歩んだ小中学校時代より、千葉県や近辺広域67の中学校から目指していただき、改めてお礼を申し上げます。

 本校は、創立者西村繁先生により、田園都市八街(人口七万人)に設立された「進学を重視する、北総の発展と共にある伝統校」です。創立者は、早稲田大学から日体大を経て米国のコロンビア大学へ留学し、さらに欧州に渡って英語、学校衛生、音楽、農業等を一年以上に亘って勉学した後に、本校を設立いたしました。創立者の経験と理想は時代を経ながら具現化するのが私立学校の本分です。従って、黎明高校は「文武両道:文芸から深い教養を武芸から颯爽とした躾を学ぶこと」が大切であり、創立して間もなく吹奏楽部や野球部がスタートし、部活動は「入る、作る、楽しむ」が原則です。なお、昨年度はオーストラリアへの短期研修、現在一名の女子生徒が米国へ長期スポーツ留学をしております。また、卒業生は約一万人を数えますが、昨年は東北大学、弘前大学、千葉県立保健医療大学などの国公立大学、早稲田、明治・法政大学などの東京六大学、東京理科大、芝浦工業大学などの難関理系大学にも合格者を多数出しました。

 学校施設は、昨年度念願のRLM棟が完成し、新PC教室、いつでも自習に使えるフリースペースなど学習環境の充実が図られました。また、芝山町との共同PJでグランドの総天然芝化が実現し、生徒全員が植え付け育成に関わって体育祭、体育会サッカー部の練習場として稼働し始めました。

 最後に、今日皆さんをお迎えするのは、2003年(創立80年)に完成した屋外人工芝「ターフコート」です。完成時には此処で周年事業の祝宴を催し、全国制覇を成し遂げたアーチェリー部の祝勝会を行い、さらにソフトテニス部は全国大会(春、夏)と羽ばたいていきました。被災地訪問を含む北海道、東北への修学旅行の成果を生かした防災避難訓練も此処で行っておりますし、周囲を取り巻くランニングロード(1350m)は創立90周年時に全周完成となりました。未曾有の新型コロナ対策の中、こうして皆様のご協力とご厚意に中、教職員80余名と在校生の準備をもって入学式典ができました事、衷心よりお礼を申し上げます。

 小職は、学校設置者代表として、学事のリードと土台作りを徹底する所存です。今後とも「強くて、しなやか、進歩する」黎明高校ファミリーとしてどうぞよろしく願います。