理事長コラム

入学に寄せて-第93回入学式-

皆さんご入学おめでとうございます。黎明桜は156本が皆さんをお迎えいたしました。近在では、成東高校が99本の桜で、本校と同じく市民開放の観桜会を開催しております。四月は若々しく、瑞々しく、出会いが多くあり、素晴らしい季節の幕開けです。ただ、今入学を許可された皆さんは、将来ある生徒です。若者は無限の可能性を持ちますが、次第に有限の責任をもつ世代に成長します。

本校は北総の伝統ある私学として、来る2022年には創立100年を迎えますが、これまでもこれからも生き生きと発育発達していくと自負いたします。そして、東日本大震災から2020年東京オリンピックへの復興日本や、輝く日本の実行委員である皆さんは、支援者、応援者、競技者などの様々な形で、世界とともに未来が開けてきます。それは創立者西村繁先生が、90年以上前に早稲田大学と現在の日体大を卒業し、船で太平洋を渡って米国のコロンビア大学、さらに欧州を巡る留学を体験して、英語、学校衛生、吹奏楽を学んだことに負けないくらいの、見聞や体験を皆さんにもたらすことでしょう。

また、昨年は千葉県教育大賞特別賞受賞、一昨年はユネスコスクールに認定されて、地域密着、貢献型の私学として定評をいただきました。これからはさらに「地域から全国へ」、「北総から世界へ」と皆様からいただきました絆が結びとなりますように願う次第です。

どうか三年間にわたり「師弟同行」:すなわち教員と生徒が教育活動を通じて共感、共汗、共育。「文武両道」:即ち文芸から深い教養、武芸から颯爽たる躾を実践されながら、一年時は「探す」、二年時が「決める」、最終学年は「がんばって確保する」を合言葉に、自分の頭で考えた将来の「あるべき姿」に向かって、これからも続く家庭教育、さらに触れ合うことになる社会教育、そして小中学校を経た本校で学校教育に大いにチャレンジされるよう期待します。高等学校は、あくまでも「基本問題」の繰り返し、大学は「応用問題」の解き方を考える。そして、世に出たら毎日が「実用問題」にチャレンジすることになります。強くてしなやかな、進歩する学校として、教職員共々、黎明高校をどうぞよろしく願います。

最後になりましたが、北村八街市長、山本県会議員、八街市教育関係の皆様、大学、企業、団体の幹部の皆様、そして今後ともに黎明ファミリーとして、ご協力を願う保護者の皆様、本日はお忙しい中ご来校賜り、心から御礼申し上げます。「ありがとうございました。」

2015年 4月8日
校長 西村 清