今月の推薦図書

ルーズヴェルト・ゲーム

今月の推薦図書は、池井戸潤著『ルーズヴェルト・ゲーム』です。皆さん今月から私もお勧め本の推薦文を執筆いたします。どうぞエンジョイしてください。さて、高校野球でもない、プロ野球でもない、大学野球でもないトップアマチュア野球とはなんでしょう。そう、社会人野球、実業団の世界の野球です。この本はそういう会社の野球部が不景気の中、解散しそうになったり、それを乗り越えて新人を入れて頑張ったりという物語を軸に、ライバル会社同士の競争や日本最先端の技術開発なども描かれており、大人の社会を少し勉強するのにちょうど良い筋立てとなっています。著者は昨年テレビドラマ「半沢直樹」(流行語になったのはこのドラマで使われた「倍返し」でしたよね)を大ブレイクさせた池井戸先生。この「ルーズヴェルト・ゲーム」も原作として四月からTBSドラマで放映もされます。私もかつて「東芝」という電機メーカーで社会人野球を経験して仲間とともに日本一となり、海外遠征にも行きました。そのときのライバル「神戸製鋼」野球部の選手が現黎明高校野球部監督、学園副理事長の新井先生です。人生いろいろ、友情と競争。「仲間の在り方、会社ってなに?」「日本の技術ってどんなこと?」「お父さんの会社やお母さんの会社もどうなの?大変だけどやりがいあるねぇ。がんばるねぇ。」など、様々な思いが巡る一冊です。

出版社講談社