今月の推薦図書
大村智物語ノーベル賞への歩み
今月のおすすめ本は馬場錬成著『大村智物語ノーベル賞への歩み』(中央公論新社)です。本書は昨年に微生物の研究からノーベル生理学・医学賞を受賞された大村先生の物語です。またいわゆる偉人伝となるのでしょうが、御生まれから現在までの歩みを、高校生などの若い人たちを読者対象に書かれています。先生は夜間高校の教員から研究者になり、海外での活躍を経て、微生物から感染症の特効薬を発見。研究だけでなく芸術への深い理解から女子美術大学理事長を務められたこともあります。物語を読むと、恩師や友人など、数多くの方が大村先生の人生に関わり、先生ご自身の興味や熱意がそれに応えていくような広がりと深みのある人生を歩んできたことが理解できます。読書の秋も終わり、いよいよ冬休み直前となりました。どうぞ成功した部分だけでなく、「しくじり」も含めた先生の生涯のすべてを読んでみてください。
理事長・校長 西村 清先生
出版社 | 中央公論新社 |
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